口径80mm 高92mm
模様が変わると、かたちの印象まで変わります。前回までの『白樺』より細く見えますが、同じ型を使用して成形しています。今回の『白樺』は、白い破線のうねりがダイナミックです。ハンドルの内側の『青』は、今までのものよりグレー寄りです。
同じ『白樺』でも、以前の筒型マグとパターンが大いに異なり、ここまで違ったら名前を変えてもいいんじゃないか、と思う程ですが、作者には作者としての考えがあるのでしょう。これだけ長きに亘り作り続けて、多くのヴァリエーションが生まれたパターンは『白樺』だけで、ハラダマホのこだわりがもっとも強く現われた作例といえます。
白樺、といえば白樺派ですが(やや強引)、白樺派を代表する作家の里見��は話術が抜群に上手い(ハラダマホ談)。ハラダさんはよくラジオを聞きながら作業するそうです。ときどき、ラジオ番組で『懐かしの作家対談(僕が想像で付けた題名)』が放送され、それで里見��の喋りを聞いたら落語家並みに達者だった、とか。他人の奢りで遊ぶ文芸家が多い中、里見��は自分の金で飲んで遊ぶ、数少ない粋人でした。もちろん、本業の小説や随筆は一級品です。名人気質の眼鏡職人を描いた随筆『澄むを望む』が、僕は特に好きです。